第3回:「レトルト機導入と補助金活用 ― 成功事例と今後の展望」

第3回:「レトルト機導入と補助金活用 ― 成功事例と今後の展望」

― 加工と流通を一体で変える“常温化”戦略 ―

レトルト機導入が生む新しい事業モデル

レトルト機は「加熱殺菌装置」としての機能だけではなく、フルーツ農家にとって販路拡大・在庫戦略・安全性強化を同時に実現できる投資です。
実際に導入した農家では、冷凍に頼らない常温流通に切り替えることで、

  • ギフト・観光土産市場
  • 海外輸出市場
  • 防災備蓄市場

    といった新しい販売領域を切り拓いています。

成功事例イメージ

事例①:地域フルーツを常温ギフト化

あるフルーツ農家では、収穫期に余剰となる果実をピューレ・ソース化し、レトルト殺菌で常温保存可能に。

  • 導入前:冷凍で在庫管理、配送コストが高く販路も限定的
  • 導入後:ギフト用パウチ・瓶詰商品を常温で流通、土産店・EC・輸出に拡大

    結果、廃棄ロスが大幅に削減され、オフシーズンの収益も安定しました。

事例②:HACCP体制とセットで取引拡大

別の農家では、レトルト機導入と同時にHACCPに沿った衛生管理体制を構築。
自動記録機能付きの機種を選び、殺菌履歴や温度管理を一元化することで、大手取引先からの信頼を獲得。

→ BtoB契約と輸出案件につながったケースもあります。

補助金を活用した導入の現実性

レトルト機は数百万円〜数千万円規模の投資が必要ですが、補助金を組み合わせることで導入ハードルは大きく下がります。

活用できる主な補助金

  • ものづくり補助金
     加工設備の導入に最適。レトルト機だけでなく、充填機・包装機・金属検出機と一体申請すると採択率が高まります。
  • 食料産業・6次産業化交付金
     地域フルーツの高付加価値化として有効。直売所や地域ブランド強化にマッチ。
  • 省力化補助金
     自動制御・省エネ型レトルト機は対象にしやすく、人手不足対策として評価されやすい。
  • 新事業進出補助金
     常温ギフトや輸出など、新市場開拓型のプロジェクトで活用可能。
  • CO₂・フロン排出抑制型補助金
     蒸気や熱回収を取り入れた省エネ仕様機で対象になるケースあり。

👉 重要なのは「商品設計・流通設計・安全性設計」を含めた事業全体のストーリーを補助金申請に盛り込むことです。

補助金申請の流れ(イメージ)

  1. 事業目的の明確化
     例:常温ギフト市場への進出/海外輸出対応
  2. 機器選定
     規模・機能・自動制御の有無を検討
  3. 費用試算・収支シミュレーション
     導入後の売上増・コスト削減を数値化
  4. 補助金制度選定
     ものづくり/6次産業化/省力化など
  5. 事業計画書作成
     収益性・効果・社会的意義を盛り込む
  6. 申請→採択→交付申請・実績報告

今後の展望

  • 消費者視点:常温保存可能なフルーツ商品は「ギフト」「防災備蓄」「海外発送」に強い
  • 生産者視点:在庫平準化でキャッシュフロー安定、廃棄ロス削減
  • 社会的視点:食品ロス削減・省エネ型設備導入によるSDGs貢献

レトルト機は、フルーツ農家にとって「加工・流通・在庫」を根本から変える革新的な設備です。

リラボのサポート

リラボでは、

  • 機種比較・導入規模の提案
  • HACCP対応・ゾーニング支援
  • 補助金申請書類作成・事業計画策定

を一気通貫でご支援しています。

また、自社でもレトルト技術を応用した加工方法を積極的に特許出願するなど、本分野のエキスパートです。

株式会社Re・Labのプレスリリース(2025年9月16日 08時00分)Re・Labが焼き芋を安定して蜜芋状態にする独自技術を特許出願

👉 常温流通を武器に新しい販路を開きたい方は、ぜひリラボにご相談ください。

お問い合わせ先
Re・Lab コンサルティング 担当
TEL : 050-1808-8090